四季・風土雑記」カテゴリーアーカイブ

昔の人が感じていた季節の移ろい「二十四節気 七十二候」 のこと、
土地に根ざす食や文化、風習などについて気ままな雑記です。

扇山野焼き

【只今臨時休業中ですが、ご予約制でお店を開けております。お気軽に、メールアドレスやインスタDMまでご連絡ください。】
mail: shopinfo@loop-things.com / InstaDM: loopthings_hiji

数日前に降った雪の次の日の朝。晴れていて澄んだ空気の中、鶴見岳がとても綺麗でした。今年は扇山の火祭りは野焼きのみが行われ、気づくと三角部分が枯れ草から真っ黒に変わっていました。

今年の野焼きは、霧が多く隠れてしまって見られなかったので、昨年の写真で思い起こしています。昨年の野焼きの日は、まだお店がオープンする前の内装中。せっせと床を剥がした後、職人さんが綺麗に仕上げをしてくれていた日。あれから1年、本当に早いなあとしみじみ。 そして1年後、世の中がこんな事態になっているとは思いもよらず、、、

来年は、明るくまた野焼きの話題を取り上げられたらいいなあ。扇山はここから、新芽が出て緑の草原の三角山に。新緑へ移り変わる様子を見逃さずに追っていこうかと思います。

霜降 霎時施(こさめときどきふる)

二十四節気 】霜降(そうこう)10/23~11/6頃
草木の露が寒さで霜になり、地面にも霜が降り始める頃。

【 七十二候 ・次候 】霎時施(こさめときどきふる) 10/28〜11/1頃
ふいに降る通り雨が降りはじめる頃。雨が降ったかと思えば、すぐに青空が
顔を出します。初時雨は、人々や動物たちが冬支度をはじめる合図だといわ
れているそうです。

小雨から晴れ間が見えるような日は、よくお店への行き帰りや、窓から虹を
見ることができます。何度見ても子供のようにわーっと気持ちがあがります。
写真に収めようとしますがすぐに消えてしまい、なかなか虹の写真が撮れま
せん。

代わりに、ある日のお店から見える濃い夕焼け。このような空全体が赤や紫
色に染まる夕焼けは、雨が多く降った翌日の晴れた日になりやすいそうです。
最近の雨は、災害をもたらす怖いイメージが強いので、何となく手放しで綺
麗だなあと思えず、すごく怪しげに不安に思えてしまうのです。

霜降 霜始降(しもはじめてふる)

二十四節気 】霜降(そうこう)10/23~11/6頃

草木の露が寒さで霜になり、地面にも霜が降り始める頃。

【 七十二候 ・初候 】霜始降(しもはじめてふる) 10/23〜10/27頃

氷の結晶である霜がはじめて降りる頃。昔は朝に外を見たとき、庭や道沿いが霜
で真っ白になっていることから、雨や雪のように空から降ってくると思われてい
ました。そのため霜は降るというそうです。

気づけば二十四節季の「寒露」がまるまる過ぎ去ってしまい、更新ができていま
せんでした、、、!! ここのコラムをどれだけの方が見てくれているかわかりませ
んが、引き続き綴っていきたいと思います。

旬の野菜、さつまいも。
先日、姪っ子と芋掘りを楽しみにしていましたが、1歳の姪っ子は足元の悪い畑に
怪訝な顔をしたまま、結局だっこされ大人たちがせっせと芋を掘り起こしました。
土まみれになってはしゃぐ姪っ子を楽しみにしていましたが、まだまだ1歳児に
は早すぎたようです。

一緒にかぼすと唐辛子も収穫です。季節のものを収穫して食す楽しみ、早く一緒
に味わいたいですね。芋は天ぷらに。かぼすはお店でかぼすジュースとして好評
です。

秋分 水始涸(みずはじめてかるる)

二十四節気 】秋分(しゅうぶん)9/22~10/8頃

昼と夜の長さがほぼ同じになり、この日を境に日の出が遅く、日の入りが早くなり、
秋分の日を中心とした1週間がお彼岸です。

【 七十二候 ・末候 】水始涸(みずはじめてかるる) 10/3〜10/8頃

田の水を落として、稲穂の刈り入れを始める頃。「米」という字にかけて「米つくり
には八十八の手間がかかる」と言われているそうですが、丹精込めてつくられるお米
は、これから稲刈りや種もみの時期に入ります。

刈った稲を天日干しすることは、手間がかかるため今ではだいぶ減ってしまったよう
ですが、天日干しでアミノ酸と糖の含量が高くなり、稲を下にぶらさげるように干す
ことで、稲藁に残っている養分がじわじわと稲に落ちていき、旨みと栄養分も増すと
いわれています。

天日干しされている稲が夕日に照らされ黄金に染まる光景は、日本の心の風景と言っ
ても過言ではないように思います。丁寧で美味しい米つくりをしている田んぼでしか
出会わない、貴重な風景となりつつあります。

秋分 蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ)

今が旬:里芋のツル

二十四節季 】秋分(しゅうぶん)9/22~10/8頃

昼と夜の長さがほぼ同じになり、この日を境に日の出が遅く、日の入りが早くなり、
秋分の日を中心とした1週間がお彼岸です。

【 七十二候 ・次候 】蟄虫坏戸(むしかくれてとをふさぐ) 9/27〜10/2頃

外で活動していた虫たちが冬ごもりの支度をはじめる頃。虫たちは秋冬が
終わるのを、約半年間も土の中で静かに待ちます。そして、啓蟄の頃に再
び姿を現します。

写真は、お客様からいただいた、旬の野菜・里芋のつるです。里芋のつるがこんなに
可愛いとは、身近な野菜や果物が普段どういうふうになっているか、知らないことの
方が多いですもんね。

里芋のぬめりは胃腸を守る働きがあるそうで、濡れた手で触れるとかゆくなることが
ありますね。酢を手につけておくとかゆみを予防できるそうですよ。

秋分 雷乃収声(かみなりすなわちこえおさむ)

二十四節季 】秋分(しゅうぶん)9/22~10/8頃

昼と夜の長さがほぼ同じになり、この日を境に日の出が遅く、日の入りが早くなり、
秋分の日を中心とした1週間がお彼岸です。

【 七十二候 ・初候 】雷乃収声(かみなりすなわちこえおさむ) 9/22〜9/27頃

春分の末候「雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)」から増え始めた雷が鳴ら
なくなる時期です。「雷」は夏の季語ですが「稲妻」は秋を表す季語で、稲妻が稲を
実らせると信じられていたところからきているとのこと。

うかうかしていると、本当に季節はあっという間に過ぎ去り、いつの間にか秋分に
なり、5日ごとに区切られた七十二候はもう次の時候です、、、汗

彼岸ごろに咲く彼岸花はたくさんの別名を持っています。彼岸花は「まず花が咲き、
後から葉っぱが伸びる」という通常の草花とは逆の生態をもっているそうで、以前
見た埼玉県日高市の「ひだか巾着田」は、まるで萌える赤の絨毯といった感じで見
事でした。こちらは、山田湧水に水を汲みに行ったときに撮ったもの。行く途中の
田んぼの脇にあちこち咲いていて、とても綺麗でした。

風土・探訪記

日出町の湧き水「山田湧水」

様々な土地の風土や訪れた際の探訪記を綴りたいと思いながら、ここのコラムだけず
っとスタートできておりませんでした。やはり最初はお店のある日出町のことを。

日出町の人なら誰もが知っていると思いますが、お店から車で5分ほど山側へ上り詰
めた先に、「山田湧水」があります。

湧き水の多い日出町は、上水道の一部を湧き水で賄うほどに恵まれていて、その中で
も山田湧水は県内でも名水と名高いそうで、水汲みに訪れる人が後を絶ちません。
周囲には棚田が広がり、美しい景観が広がっています。

実は、ループシングスの珈琲は常連のお客様がご好意で汲んできてくださったこの湧
き水を使用してほぼドリップさせてもらっています。甘えてばかりもいられないので、
先日自分でも湧き水を汲みに行きましたが、本当に気持ちのよい景色が広がっていま
した。

明日は、この湧き水を使って六月八日の久恒さんがアロマスプレーのワークショップ
を開催してくれます。また、精油としての素材は耶馬渓の森でとれたもの。自然の恵
に触れながら、土地のものを活用し味わう暮らし。まさにお店でやっていきたかった
ことなので、本当に明日が楽しみです!!

白露 玄鳥去(つばめさる)

二十四節気 】白露(はくろ)9/7~9/21頃

昔の人は、草木におりた露が白濁してみえると夏から秋への切り替わりの合図として
いたようです。

【 七十二候 ・末候 】玄鳥去(つばめさる) 9/17〜9/21頃

春先にやってきたツバメが南の国へ旅立つ頃となりました。暖かい地域へ移動しなが
ら一年を過ごすツバメは、またまた来年の春先には戻ってきます。

急に気温が下がり、いよいよ秋到来です。そして、木々の葉っぱは紅く色づき、春同様色々な花が楽しめる時期でもあります。
白くくねくねと可愛らしい秋明菊。一輪だけで飾っても見栄えがよいので、華道にもよく使われるとか。秋にもおうちで”花かざり”を楽しんでみてもよいかもですね。

白露 鶺鴒鳴(せきれいなく)

二十四節気 】白露(はくろ)9/7~9/21頃

昔の人は、草木におりた露が白濁してみえると夏から秋への切り替わりの合図として
いたようです。

【 七十二候 ・次候 】鶺鴒鳴(せきれいなく) 9/12〜9/16頃

鶺鴒が鳴きはじめる頃。セキレイは雀より少し大きくて、白黒の長い尾が特徴ですが、
渡り鳥ではなく、一年中いる留鳥なのです。我が家の庭木にもよく停まりに来て、尾を
上下にふり可愛い鳥ですが、七十二候にあえてでてくるのも不思議です。

秋の植物、ススキに秋明菊、毬栗。
あまり秋は好きな季節ではありませんでしたが、秋の味覚はもちろん、季節を感じる
事柄、例えば秋にはたくさんの例大祭に訪れて見たり、秋に実る植物を愛でて見たり、
その季節にしか味わえない事柄を身近に感じてみると、秋という季節もだんだんと良
いなあと思えてきました。

先日は「賀来の市」「浜の市」を楽しみ、そして明日はいただいた栗をむいて栗ご飯。
町の風土を楽しみ、季節を味わうこと。お店のテーマでもあります。

浜の市:一文人形

さて、今日も西大分の柞原神社やかんたん港園で浜の市、みなとのフードフェスタ
など色々と開催しているようなので、また行ってみようかな。ただのお祭り好き店主と
言われても仕方ありませんが^^

白露 草露白(くさのつゆしろし)

二十四節気 】白露(はくろ)9/7~9/21頃

昔の人は、草木におりた露が白濁してみえると夏から秋への切り替わりの合図として
いたようです。

【 七十二候 ・初候 】草露白(くさのつゆしろし) 9/7〜9/11頃

露は放射冷却などで空気中の水蒸気が冷やされてできるもので、朝晩の気温が下がる
ときによく見られます。車社会や朝の慌ただしい現代人。道端や庭木の草木のわずか
な露の変化に気づき季節を感じるゆとりのある暮らし。時にはふとたちどまって、草
木に目をやるゆとりを持ちたいですね。

今日は久々に太陽の光が海面に反射して水面がキラキラと綺麗な別府湾です。青と赤
のコントラスト、、、自然界の色のコントラストは何でも綺麗に見えるから不思議で
す。窓から見える雲の形は、数分ごと変わり、まるでアートを見ているかのよう。
ぼーっと物思いにふけるのが大好きな店主なので、ただただ景色を見ながらぼーっと
しにいらしていただくだけでも大歓迎です^^