「お茶の小道具展」ご紹介①

「 お茶の小道具展 」11/30(火)まで開催中です。

菓子器もたくさん並んでいます。菓子器の種類も色々とありますが、
お店に並んでいるのは、水分の少ない乾燥した和菓子(干菓子)を入れるときに
使用するタイプのものになります。

干支 酉 / 山下 甫斎 作

黒の塗りと赤い絵付けがとても綺麗なこちらの菓子器は山下 甫斎さんという石川県で
茶道具を中心につくられる作家というより職人という響きがしっくりくる方の菓子器。

山下甫斎さんは、塗師である父・山下清峰に師事し、一方で下地、蒔絵の技を
独学で修得、 山下家の2代目を継いでいます。塗師としての実力もさることながら、
蒔絵でも秀でた才能を持ち、オリジナリティ溢れる作品を多くつくられています。

確かに、今並んでいる菓子器もどちらも干支のモチーフを描きながらどこかモダンで現代的な
印象を持つものが多い気がします。個人的に鶏の風車の絵付けがなんだかとても好きだなあと。

寿福盆 御用の松壺々蒔絵 / 鈴木雅也 作

漆器というと普段家ではお椀でしかあまり馴染みがないような気がしますが、
こうしてお茶の道具の菓子器などに触れて、塗りの技術や美しさを改めて拝見することができ、
とても勉強になりました。

お茶の道具には、伝統の技法や作家・職人の巧みな技術が垣間見ることができ、
ますますお茶の世界に興味が湧いてきました。いつか所作も習いにいきたいと思いますが、
まずは道具から嗜んでみるのも面白いなあと感じています。